シェイクスピア朗読

シェイクスピアについて徒然に綴るブログです
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自然治癒力ー『ロミオとジュリエット』2幕2場

 

台風や地震に見舞われても季節は確実に巡ってくる、いまは秋、ススキの穂に青い月の光が射しています。

 

日本ではススキと月は昔の武蔵野のイメージですが、月の光にあたると脳をやられる、気紛れになる、子どもが生まれなくなるなどの言い伝えも。

 

青い光にやられても自然治癒力(homeostasis)がはたらく、体内の諸器官を活性化させて体内環境(脳、体温、血管、血流、骨、筋力)のバランスを整えてくれます。

 

但し、ボーッとしていてはいけない、運動して肺機能を高める、するとホメオスタシスが目覚めて自律神経と内分泌腺が活発にはたらいてくれるのです。

 

手足を伸ばし、広げ、曲げ、捩じり、回す、目線を高くして20分ほど速足ウォーク、心拍数が上がり、百メートル走ると、血管が柔らかくなり、血液の回転が速くなる、空を見上げれば気は宇宙の大気に吸い込まれる気分。

 

呼吸が乱れ、運動不足、気分もブルーだと、太陽の光に通じるパイプは詰まってしまう。

 

そうなると、呼吸は細く、短く、声は小さく、ひと、もの、こととの関係を自分から壊してしまって、不安感、恐怖心、孤独感、焦燥感が嵩じて血管硬化症に、骨密度は下がり、話すことはことごとく悲観的、否定的に。

 

これらブルー症状を惹き起こす要因は、グローバル経済化、高度情報化、高度機械化、高度心理社会化する世界で政治が上手く機能していないことにある、とは言え、なにやらよく分からないもやもやにコントロールされて内向きになってばかりいると、脳はお疲れさま状態に。

 

やせ細っているばかりいてはどうにもこうにも、もりもり食べて体力・気力をつけなければいけません。

 

口に入れたタンパク質や炭水化物は小さな分子に分解されて腸に吸収される、その繰り返しで体がつくられて、1年も経てば体はほとんど別人に入れ替わってしまう、らしい。

 

変なものを口に入れても肝臓が血液の入り口で解毒し、腎臓が血液を浄化してくれる。

 

血液は身体の外側を流れてきた動脈血と内側を巡ってきた静脈血が心臓で対峙、胸のあたりで神経とか意識とかが何かを感じ取り、つまり、晴々としない、鬱々している、圧迫感がある、思考停止がある、感覚麻痺がある、感性鈍化がある、閉塞感がある、呼吸不全がある、と感じ取ったら、問い正してくる、お前さんフィーブルじゃありませんかと。

 

すると脳は若々しく生まれ変われと指令を出す、指令を受けて臓器や器官が、呼吸と運動によって刺激を受け、調整に動き出し、身体は若々しく生まれ変わる、そんな新陳代謝力が私たちの体には備わっているのです。

 

身体環境がうまく調整されていると周囲とのコミュニケーションは滑らかになるが、脳が邪魔することがある、情動、記憶、時間空間情報を認知し統合する作用を行なう海馬とかのはたらきらしく、何が何だか分からなくなって、人の話を聴くのが難しくなって、自分の体の声を聴くのも難しくなることがある。

 

自己中心意識が強すぎるとそうなる、自分に都合の悪いことは聴こえなくなり、内側と外側からの情報が途絶えてコミュニケーション・エラー、指令も聴こえない批判も聴こえなくなったあの頑迷なリア王状態になってしまう。

 

そうならないために、体からの問い掛けにしっかり耳を澄し、問い掛けに反応して骨や筋肉を動かす、口をすぼめて意識的に深く長く息を吐く、目をつぶって耳だけになり音の世界に浸る、そうやってホメオスタシスのはたらきを手伝ってあげる、こんな新陳代謝コンディショニングを意識的に行なえば、臓器や器官や骨や心理状態をバランスのとれた状態に保つことができるのです。

 

ものがあっても見えない、音がするのに聴こえないのは、呼吸が乱れ、臓器や器官の機能がしっちゃかめっちゃかに活動、あるいはくたびれてへたり込んでいるから。

 

体は受容器なのであって、ものがよく見え声や音がよく聴こえる状態にさえ整えてあげれば万事オーケー、シェイクスピア朗読ができます。

 

せりふの情景がサーッと目に浮かんできて、たとえ子どもから大人に変身したばかりの14歳の女の子だろうが、恋を知り、その相手に向かって胸一杯に囁くせりふをばっちり朗読できる、自分の記憶の果てからそんな感情体験を拾い出してきて、実感を込めてせりふに乗せることができる。

 

バルコニーのシーン、キューピッドの矢に射抜かれた恋人にとって相手は早や神のごとき存在、ロミオはトロリンとしているが、ロザラインを忘れて浮気しているというのではありません。

 

二人は暗い夜が明るみに出した永遠の光を見つめ合っているのです。

 

 

ロミオ 君、あのお月様に賭けて誓うよ、

 あの果物の樹のてっぺんを銀色に染めている。

ジュリエット まあお月様に誓うなんて、気紛れお月様よ、

 ひと月ごとに満ち欠けするでしょ、

 あなたの恋があんな風に変わり易いのは嫌。

ロミオ 何に賭けて誓おうか?

ジュリエット 何も誓わないで。

 でもどうしてもって言うならあなたの優しさに賭けて、

 あなたは私が崇拝する神様だから、

 その誓いなら信じる。

 

                2幕2場

 

 

Rom. Lady, by yonder Moone I vow,

 That tips with siluer all these Fruite tree tops.

Iul. O sweare not by the Moone, th'inconstant Moone,

 That monethly changes in her circled Orbe,

 Least that thy Loue proue likewise variable.

Rom. What shall I sweare by?

Iul. Do not sweare at all:

 Or if thou wilt sweare by thy gratious selfe,

 Which is the God of my Idolatry,

 And Ile beleeue thee.

 

  Orbe = Orbital sphere

 

 

青い月の光が射す暗闇空間での愛の交感、ロミオは何かに誓って愛を永遠のものにしたい、ジュリエットも相手に誓わせたい、そんな歓喜の瞬間

 

胸一杯の言い合いにも言葉が及ばない、この言葉不足の状態は恋人関係の不適応を招くのか、そんなことはない、不足気味でちょうどいい、そんな隙間をつくって、バルコニーと月の光のセッティングながら何もかもが勢ぞろいした濃密な逢引の場を劇作家は工夫し構築しようとしているのです。

 

恋をしましょう、恋をして、笑いましょう、泣きましょう、うたいましょう、肺機能を高めましょう、自律神経を安定させましょう、歩きましょう、走りましょう、脳にたくさん酸素を送りましょう、ジャンプして骨を強くしましょう、テニスボールで足裏をぐりぐりやりましょう、シェイクスピアを読んで元気になりましょう、その前に唾液腺を刺激して発声練習をしましょう。

 

確かな歴史理解と確かな現実理解を誓って政治が行なわれている、ように見える、が、そう見えるだけ、私たちの目はふりに弱い、実体を見通せない。

 

この国は相変わらず不確かな歴史理解と不確かな現実理解のままに漂流し続けている、私にはそう見える。

 

ふりにまみれた分断社会を見据え、骨、血管、筋力のバランスの回復を、人に頼らず、ものに頼らず、薬に頼らず、セルフコントロールして。

 

くちづけとぶどうと死をも分かち合える友を得た者よ

大いなるしあわせに恵まれた者よ
星々のきらめく彼方に向かって共に歓喜の声をあげようではないか

この世が厳しく分け隔てるものを結び合わせるために

 

 

うちむらとしのりシェイクスピア朗読           

http://shaks.jugem.jp/

 

 

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